他の楽器と比べるとスポットライトが当たりにくいベースやドラムス。しかし、最も個性的でジャズ・ミュージックの根幹を握っているといっても過言ではないのがこの楽器たちです。ベースやドラムスが変わるだけで曲調が大きく変わることもあります。
こちらでは、ジャズを聴くときに注目してほしいベースやドラムスのプレイヤーを3人ずつご紹介いたします。まずは、ジャズバンド全体のテンポやリズム、コード進行を担うベースからです。
ジャコ・パストリアス
比類なきベースの名手ともいわれ、手の怪我をきっかけにドラマーからベーシストへと転向をしています。36歳の若さで他界した名ベーシストです。音階の区切りがないフレットレスのエレクトリック・ベースの先駆者として独自のスタイルを確立し、多くの観客を魅了しました。
ジミー・ブラントン
モダン・ベースの父と呼ばれており、ベースの可能性を広げていった人物です。もともとベースは2拍子、4拍子をただ黙々と奏でている存在でしたが、ジミー・ブラントンによってソロとして確立され、メロディーラインを奏でるようになったといわれています。ソロアルバムはありませんが、デューク・エリントン・オーケストラでの音源が今でも残されています。
ロン・カーター
ジャズ史上、最もレコーディングをしたといわれている史上最高のベーシストです。最初はクラシックのコントラバス演奏者を目指していましたが、ジャズのベーシストへと転向した異色の経歴を持っています。日本にも数多く来日されており、現在も80代でベーシストとして活躍しています。
次に、ベーシストと同じく注目してほしいドラムスのプレイヤーをご紹介いたします。
ブライアン・ブレイド
1990年代以降ジャズドラム界に大きな変革をもたらした人物ともいわれ、現在でも多くのドラマーが彼の演奏を参考にしています。ダイナミックかつ言葉を話しているような独創的なリズムで、彼の演奏のみを抽出して聞いていたいと思うファンも多いほどです。
テリ・リン・キャリントン
女性のドラマーで、グラミー賞も受賞されている実力者です。子どもの頃はドラムスの神童とも呼ばれていました。ジャズとR＆Bの両分野の演奏はエネルギッシュで、聴き応えがあります。
マックス・ローチ
1940年代後半に「ビ・バップ」という流動的で即興的なリズムを生み出したドラマーです。ドラマーから見てドラムスの右側手前にあるライド・シンバルと、左側手前のハイハットをリズムの主役にしたことは、当時革新的であるともいわれました。楽曲と対照的に音色を奏でる個性は、今でもドラマーたちを圧倒させています。
ベースやドラムスに注目できる曲やCDは、実はかなり少ないです。ジャズCDを数多く揃える専門店のClara Musicは、ドラムスやベースに注目できる曲も数多く取り揃えていますので、お気に入りの1曲に出会えるかもしれません。
ベースやドラムスというと、曲のリズムを調える脇役のイメージがあります。しかし、曲全体を調える役割だからこそ、プレイヤーが違えば曲の雰囲気もまた変わるのです。ベースとドラムスに注目して聴けるようになれば、よりジャズの世界を深く知っていくことができるでしょう。ソロパートがあるとリズムがより強調され、まるでメロディーを奏でるのと同じくらい表現豊かなことに気づくはずです。新たなジャズの世界を知ることができるかもしれません。
しかし、ベースやドラムスに注目して聴けるジャズの楽曲は少ないため、探すのは簡単ではありません。初心者の場合、どの楽曲でベースやドラムスが聴けるのかもわかりにくいでしょう。Clara Musicのサイトには検索機能がありますので、初心者でも簡単にドラムスにこだわった曲が見つかります。曲の種類も専門店であるため、豊富です。ジャズCDを購入したい方は、Clara Musicをご活用ください。
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